今日はウェブアクセシビリティにとって、1つ大きな意味を持つ日です。
ウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJIS規格 JIS X 8341-3:2004「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3部:ウェブコンテンツ」が、2004年6月に策定されて以来、初めて改正されます。
今日改正・公示されるJIS X 8341-3:2010は、2004年版とどのように変わっているのでしょうか。今日から3回に分けてレビューをしてみたいと思います。
規格票を入手しよう
JIS X 8341-3:2010の規格票は、JSA Web Storeから購入することができます。

JIS X 8341-3:2010「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス- 第3部:ウェブコンテンツ」
改正JISを特徴付ける3つのキーワード
JIS X 8341-3:2010を特徴付ける3つのキーワード。それは、
- 技術非依存
- テスト可能
- アクセシビリティサポーテッド
の3つです。
技術非依存 – 過去と未来を見据えた規格
2004年6月に制定されたJIS X 8341-3:2004は、HTMLやXHTML、CSS、JavaScriptといった技術を使ってウェブサイトを作ることを前提にして記述されています。さながら、これらの技術を用いてアクセシビリティを確保するためのテクニック集のようでした。
制定当時はこれでよかった。というか、みんながこういうものを待っていました。しかしその後、Flashや動画、Silverlightなどの新しい技術が次々と現れます。
そこで、JIS改正の最初の段階で、「過去や現在だけではなく未来のことも見据えて、(X)HTMLやCSSなどの技術によらない規格を作ろう。」ということになりました。
幸い、JISよりも一歩早く改正へ向けて検討が行われていたWeb Content Accessibility Guidelines 2.0も、同じく技術非依存の方針だったため、WCAG2.0の内容を踏襲する形でJISの改正作業が進められました。
技術によらない記述になったため、将来新しいウェブ技術が出てきたときでも規格の内容を変更する必要がありません。JISのように国がイニシアティブを取って作られた規格が頻繁に変更されるようでは、規格そのものの信憑性に影響しますので、これはとても大事な方針です。
ただし、内容が抽象的になりわかりにくくなってしまったという点は否めません。この規格をどのように噛み砕いて具体的なものにするか、というのが私のようなアクセシビリティコンサルタントの腕の見せ所です。
明日は2つ目のキーワード、「テスト可能」についてお話します。
