はらぺこZ

はらぺこZは「アクセシブルな飲食店メニューサイト」を目指します

はらぺこZは、レストランや居酒屋、カフェなど飲食店のメニューとお店へのアクセス情報を視覚障害者にも伝わるようにアクセシブルな形で提供するウェブサイトを目指して作りました。

視覚障害者が飲食店で食事をするとき、困ることが大きく2つあります。

お店までの行き方がわからない

まず1つ目は、お店への行き方がわからないことです。
最寄駅まではたどり着けても、そこからお店までの道順や、途中のランドマークがわからないために時間がかかったり、何度もお店に電話をしてしまうことがあります。グルメサイトやお店のサイトで調べても「○○駅から徒歩5分」という簡単な説明と地図が載っているだけ。視覚障害者には何も伝わりません。

メニューがわからない

2つ目は、メニューがわからないことです。点字のメニューを提供しているお店は一部の大手飲食チェーンに限られています。またそうしたお店であっても、店員さんが点字メニューの存在を知らない、季節ごとのメニュー更新が追い付かないなど運用上の課題もあります。そもそも視覚障害者のすべてが点字を読めるわけではありません。

では普段、外で食事をするとき、どうやって食べるものを決めているかというと、店員さんにメニューを読み上げていただいています。これは大変ありがたいことですが、反面、時間がかかり店員さんの負担も大きくなります。メニューが豊富なお店だとドリンクだけで100種類以上なんてこともあり、そのすべてを説明していただくのはお店にとっても、視覚障害者にとっても現実的ではありません。
またグルメサイトなどで調べてある程度知ることはできますが、すべてのメニューが掲載されているわけではありませんし、ウェブサイトそのものが使いづらい場合もあり、こちらも視覚障害者のニーズを十分に満たしているとは言えません。

そして結局、次の2パターンのどちらかに落ち着くわけです。

パターン1:カテゴリーから絞っていく

店員:「お肉にしますか? それともお魚?」
僕:「じゃあお魚で」
店員:「お魚だとサバ味噌と鮭の塩焼きとアジフライと…」
僕:「じゃあアジフライで」

というようにカテゴリーから徐々に絞っていって食べるものを決めるパターンです。時間や混み具合に余裕があるときにはこのやり方で、ある程度じっくり考えられます。

パターン2:決まったものを注文しちゃう

お店が混んでいたり、時間がなかったり、店員さんがめんどくさそうなオーラを出してきたときにはこのパターンになります。「この前と同じでいいかな?」とか「オススメのこれでいいかな?」など決まったものをつい頼んでしまう、残念なパターンです。

すべてのメニューを知ったうえで何を食べるか決めたいんだ!

視覚障害者の素直な感情として、「すべてのメニューを知ったうえで何を食べるか決めたい。でも店員さんには負担をかけたくない。」というのがあります。
そこで、こういった不便や心理的なハードルをなくして、もっと味わうこと、そして家族や友達と語り合うことに集中し、食事の時間をより楽しく過ごしたいと思い、アクセシブルな飲食店メニューサイト「はらぺこZ」を企画しました。飲食店のメニュー、アクセス情報(最寄駅からの道順やランドマークなど)を集めて掲載していきます。現時点では準備ブログという形をとっていますが、100店舗ぐらい集まった時点で情報を整理してウェブサイトとしてリリースする予定です。将来的にはスマートフォンやタブレット端末で使えるようにアプリにしたり、メニューの点字データ提供もできたらいいなと妄想しています。

はらぺこZをきっかけに、視覚障害を持つ人がより楽しい食事の時間を過ごせるようになればうれしいです。

視覚障害者と飲食店の間に立って、お互いの仲を取り持ちたいという思っています。
末永く愛されるようなサイトに育てていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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